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3000年の歴史,聖地エルサレム

エルサレムは第一次中東戦争により東西に分かれ,西側はイスラエル領,東側はヨルダン川西岸地区でヨルダン領だった. その後第三次中東戦争を経て,イスラエルは東エルサレムとともに西岸地区を占領した. 現在もその状態が続いており,パレスチナ自治政府の実効支配している区域は西岸内に分散して存在している. イスラエル側はテロ対策という名目で,これらのパレスチナの集落を分離壁で囲い込んでいる. イスラエルはエルサレムを首都として宣言しているが,国連や世界の多くの国々はこれを承認していない.

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さて,エルサレムに着いた.まずは新市街を散策.このあたりは西エルサレムにあたり,ヨーロッパ風の街並みだ. カフェで語り合う人々や,楽しそうに店を出入りする人たちがいる.

しばらく歩いていると,高級ファッション店の並ぶ通りがあった.どうやらここはデパートになっているらしい. テルアビブからのバスでみた,荒々しい砂漠の風景の中に,こうした活気づいた街があるのがおもしろい.

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しばらく歩いていると,ダマスカス門(Damuscus Gate)が見えてきた.このあたりは東エルサレムの中心部だ.途端に街にはアラビア語だらけになる. 門を抜け,旧市街へと入った.軍人が何人も詰所にいる.もちろん立派なライフル銃を抱えている. 物騒なところに来てしまったと思い少し怖かったが,普段日本にいて平和ボケしていることを実感した.むしろそのことの方が怖かったかもしれない.

このあたりはムスリム地区だ.たくさんの土産物店や食料品店が並んでいる. イメージ通りのアラブの街だった. 所狭しと並べられたカラフルな商品.スパイスの香りが漂う薄暗い路地. ところどころ聞こえるアラビア語も,旅情を醸し出すのに一役買っている.

西側はヨーロッパ風の新市街となっている一方,東側には4つの地区に分かれ城壁に囲まれた旧市街があり, 特にムスリム地区は古いアラブの街といった様子になっている. 少し歩くだけでここまで街の姿が変わるのは興味深い.

しばらく歩いていると,お前は中国人か,日本人かと声をかけられる. そのまま話をつづける.どこを見に来たのか,日本では何をしているのかなど. しまいには旧市街の屋根の上を案内してくれるという.誘われるがままついていくと,街全体を見渡せる広場があった. 写真まで撮ってもらい,ここまで親切にしてもらっていいのかと思った.

そのまま俺の店に来いと言われる.土産をまだ一つも買っていないので,少し覗いてみるかと思った. 店には様々な銀のアクセサリーがあった.どこにも値段は書いていない.勧められたものの値段を聞くと,なんと1500米ドルだという. そんなに金は持ってない,もっと安いものはないのかという.すると一番安いのはこれだと言い,200ドルのものを出してきた. その値段なら...と一瞬折れかけたが,アクセサリーが欲しかったわけでもないので断った. だが,店主もあきらめない.2つで50ドルではどうか,いや30ドルだ,しょうがないから1つ5ドルで持っていけ... 5ドルで売れるものを200ドルで売ろうとしていたのだ. さすがに自分もケチすぎたかもしれないと思ったが,明らかに怪しいと思い,逃げるように店を去った.

特に一人の場合は,向こうから話しかけられても無視すること,また買う気がない場合は早い段階で買う気がないと言うこと. 今後の旅の教訓になった.

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聖墳墓教会(Church of the Holy Sepulchre)についた.ここはキリストが磔刑になったゴルゴダの丘にあたる.境界の中にはキリストの墓があり,多くの巡礼者であふれていた.

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教会の中は外とは全く違った時間が流れていた.観光客や巡礼の人々はかなりたくさんいたが,厳粛な空気が漂っていた. ここが祈りの場なのだと実感した.

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旧市街をしばらく歩き,ユダヤ教徒地区へ入った.屋根がなくなり開放的な街に変わった. 何段も続く階段をひたすら下っていくと,そこからは荒々しい風景の中に佇む,神殿の丘(Temple Mount)と嘆きの壁(Western Wall)を望むことができた.

神殿の丘の上にある,岩のドームとアル・アクサーモスクへは,現在ムスリム以外の立ち入りが禁じられている. どこにも入口の案内は書いておらず,地図を頼りに細い路地を進んでいってみると,軍人にこれ以上は行けないと止められた.

嘆きの壁は,ユダヤ教徒にとっての聖地だ.ここは紀元前10世紀ごろに建てられ,紀元前20年にヘロデ大王が改築したエルサレム神殿の壁の一部であり, 70年のエルサレム攻囲戦で神殿が破壊された際もなお残ったものである.2000年以上前の建造物が現存しているのだから驚きだ. ユダヤ教徒の男性は黒いスーツとシルクハットに身を包み,壁の前で祈りを捧げている.壁の下の方は多くの巡礼者に触られ黒くなっている.

壁の周辺の広場は,夜でも照明によってかなり明るくなっており,人も多いが,旧市街の街の中に入ってしまうと人通りはかなり少なく,真っ暗で怖い. 夜に嘆きの壁へ行く場合は,広場のすぐそばまで来るバスを使うのがよい. 1番,3番のどちらのバスも糞門を通って中央駅(ICC)まで行くが,1番のほうがやや近道を通る.


ここエルサレムでは,様々な場所で様々な宗教を信じる人々が,形は違えどみな思い思いに祈りを捧げている. 古くから宗教による争いは絶えなかった.それでも何かにすがり,頼り,祈る気持ちはどの宗教を信じている者でも同じだろう. いつかこうした争いがなくなり,共存できる世界になることを願う.

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Halma Kugoh

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